1)保有水平耐力計算等の構造計算
「BCJ 評定-ST0232-02」に定める溶接施工要領に従い施工管理された「BCHT385BTF/CTF」は、構造耐力上支障のある急激な耐力の低下を生じるおそれのないことを確認しております。そのため、保有水平耐力計算等の構造計算における冷間成形角形鋼管の設計付加事項の適用を除外し、柱に溶接四面ボックスを用いた場合と同等の条件で設計できます。
2)幅厚比
本建築材料(F=385N/mm2)を用いた鉄骨造をルート2及びルート3 で設計する際の規定は以下の通りとする。
3)保有耐力接合時の安全率α
柱はり接合部仕口部、柱継ぎ手部、柱脚部および筋かい端部を保有耐力接合する場合の安全率αは、BCP325 と同一です。
「BCHT385BTF/CTF」に適用する溶接条件と積層法は、(一財)日本建築センターの「冷間成形角形鋼管設計・施工マニュアル」に記載されるBCP325 と同一です。溶接材料及び予熱条件は、下記の溶接材料、予熱によります。(BCJ 評定-ST0232-02)。
加熱による歪矯正を行う場合は、「建築学会鉄骨工事技術指針-工場製作編」による加熱・矯正基準のTMCP 鋼に準拠します。
その他の留意事項を下記に示します。
「BCHT385BTF/CTF」の設計指針および溶接施工要領をご要望の際は、お手数ですがお問い合わせ下さい。
実験に用いた断面は□ 650 × 50 で、載荷方法は角形鋼管角部が最外縁引張側となるように45°で正負交番漸増繰り返し載荷としました。
角部頂部の溶接止端部から発生したき裂が母材方向に延性的に進展しながら6 δ p の2 サイクル目まで安定した履歴ループを描いた後、き裂が板厚方向に貫通して耐力低下し終局に至りました。本実験より十分な塑性変形能力を有することを確認しています。