施工手順
施工と確認がリアルタイムに
NSエコパイルならではの施工プロセスが、硬軟さまざまな地盤を着実に貫通させていきます。
施工手順 ~トルクの変化で地盤を確認~
打止め管理
施工トルクにより、支持層への到達を全数の杭について確認します。現場ごとに行う試験杭の施工によって、支持層を判別するための支持層判別トルクを設定し、打止めは原則として支持層への根入を杭径(1Dp)以上確保します。
試験杭の実施
当該地盤における施工性・重機選定の妥当性及び、トルクの発現状態を確認するために、試験杭の施工を実施します。その際、トルクの発現状態と地盤調査結果との対比により支持層判別トルクを設定します。試験杭の本数と箇所は現場の規模に応じて定めますが、試験杭として本杭の最初の数本を使用することもあります。
打止管理
原則として設計で定めた杭の先端深度まで圧入施工し、支持層への貫入を1Dp以上確保して杭を打ち止めますが、トルクの変化によって判定した支持層の深度と設計時に設定した支持層深度に差がある場合や、支持層が非常に強固な層である場合などには、杭が高止まりあるいは深止まりする場合があります。支持層は試験杭によって定めた支持層判別トルクによって確認しますが、支持層深度が想定よりも浅いと、設計深度まで杭を貫入させることが困難になることがあります。このような場合には、支持層への充分な貫入(1Dp以上)とトルクの発現を確認して設計深度よりも高い位置で杭を打ち止めることもあります。また、支持層が1Dp以上の貫入ができない程に強固な場合は、当該杭に押込み方向の支持力しか期待しないのであれば、トルクの発現を確認して、1Dp以下の根入れで打止めることもあります。
現場円周溶接
杭の継ぎ手は通常溶接継ぎ手としています。その形状は、鋼管杭協会の標準継ぎ手(JASPPジョイント)またはこれに準拠するものとします。また、機械式継ぎ手としてつい太郎を使用することも可能です。
つい太郎
中小径エコパイルの無溶接継手として、(財)日本建築センターの評定を取得している「つい太郎」が適用可能です。適用範囲は杭径φ165.2~φ406.4まで、溶接が出来ない火気厳禁の現場や溶接個所数が多い時間制約のある現場などで、作業性向上や工期短縮が可能となります。